レポート

すみゆめ活動レポート【16】からだで感じる北斎の世界

2016.10.23 | レポート

企画名北斎ヨガ&肚(はら)トーク
  • 団体名 : 北斎ヨガ実行委員会
  • 開催日 : 2016年10月23日 (日)
  • 会場 : すみだ北斎美術館講座室

みなさまこんにちは!すみゆめ活動レポーターの菅野です。

11月22日のオープンより一足お先にすみだ北斎美術館へお邪魔し、MARUGEN100(講座室)にておこなわれた「北斎ヨガ&肚(はら)トーク」をレポートします。

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肚(はら)というのは胴の下腹部を指します。かつての日本人は肚には魂が宿ると信じていました。江戸時代、武士はしっかりした人間になる訓練として弓やりをしていましたが「肚がすわってないとまともに弓を射られない」と言われたほど肚は鍛錬に重要な部分でしたし、切腹をするのも肚なわけです。

ヨガの観点でみても、肚にあたるところは才能や本来の魅力が宿るとされるエネルギーがあるところだそうです。

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今回のイベントは満員御礼。前半はすみだ北斎美術館館長五味和之先生を招いての「肚トーク」です。日本が世界に誇る絵師、葛飾北斎は実は「かなり肚が据わっている」と仮定し、北斎の人となり、そして肚力に迫ります。

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~北斎はこんな人~

1、一生で名前を三十数回変えた。理由は単なる気分転換だといわれていますが、名前によって絵のタッチも異なっていたようです。

2、長生き。江戸時代の平均寿命が50歳のころ、なんと北斎は90歳まで生きました。これは現在でいう120歳ほどの生命力だそうです。

3、引っ越し魔。北斎は一生のうち93回引越しをします。その大半が墨田区といわれています。すみだ北斎美術館では、長さ7mにもなる超大作「隅田川両岸景色図巻(すみだがわりょうがんけしきずかん)」が初公開されます。

両国橋から山谷堀あたりまでの隅田川両岸の景色が描かれており、北斎が長年暮らした墨田の土地にゆかりの深い作品です。

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今回ヨガのポーズのもととなる「北斎漫画」は、厚さ約1cmで全15冊、計4000図案が載っています。北斎はこれを絵手本として発行し、今でいう通信教材のようにこれを手本に絵を描けば立派な絵師になれるというものでした。

江戸時代はふくよかな人は少なかったようですが、北斎漫画には太っている人もガリガリな人も載っています。これはどんな人でも描き分けられるようにという意味だったとか。

また当時の様々な職業や、遊びの数々、表情豊かなキャラクターも多く登場し、庶民の暮らしぶりがいきいきと伝わってきます。

森羅万象を追い求めた北斎。その観察眼を高める努力も惜しみません。なんと北斎、当時の接骨家のもとに弟子入りして解剖学まで極めているのです。

この観察眼があらわれたひとつのエピソードを紹介しましょう。

「牡丹と蝶」という絵があります。

牡丹の描写は植物学者も認めるほど緻密です。しかしもっと着目してほしいのは蝶です。蝶のように見えますが、実は蛾をモデルにしているそうなのです。風の煽られ方、飛び方から見て蛾に間違いないとのことですが、なぜ北斎はこのようなことをしたのでしょう。おそらく近くに蝶が飛んでいなかったため描写ができず、蛾をスケッチし、蝶の模様を加えたのだと考えられます。

見ている人の矛盾も画力でねじふせてしまう北斎は肚が据わっていると感じました。

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トークのあとはいよいよ北斎ヨガの時間になります。

まずはじめは富士山のポーズ。赤富士のスライドをバックに足を富士山に見立てて大きく開きます。そして「せーの」の掛け声で「ヤッホー」「ほーくさーい」と参加者全員で肚から声をだします。足を大きく開き、しっかりと大地を踏みしめ、肚から声を出すのはすごく気持ちよかったです。

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江戸の商人の日常をまねながらストレッチ

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雪に抗う女性のポーズ

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耳つかみのポーズ

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片手は頭の上から、もう一方は下からまわして耳をつかむこのポーズ、耳にはたくさんツボがあり、揉みほぐすと血行を促すのに良いそうです。

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どんどん難易度があがっていきます。

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最後にみんなで蹴鞠のポーズをおこないました。

大きく輪になって隣の人と手をあわせて「よっ、ほい」「よっ、ほいっ」と足を高くあげます。

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30分ほどのヨガでしたが、身体の内側からぽかぽか温まり、額にはほんの汗をかくほどになりました。

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北斎が描いた『北斎漫画』からヒントを得た、北斎ヨガ。北斎が長く過ごしたすみだの土地で、時代を超えて、生み出されたユニークな活動です。まるで北斎のエネルギーが形をかえて、後世へと続いていっているようだと感じました。

 

レポーター:菅野瑛美(かんのえいみ)

墨田区生まれ墨田区育ち。すみゆめ活動レポーターが初めての執筆活動となる。趣味はアートと旅行とおいしいものを食べること。アート好きが高じて、現在アートマネージャーとして展示を手がけるなど多岐に活動をしています。

○2017/2/9㈭~2/14㈫ 国立市アートイマジンギャラリー

芸術の存在意義「展」No.25にてギャラリートーク

○2017/5/1㈪~5/7㈰ 下北沢バロンデッセギャラリー

「ROOM」展 (https://www.facebook.com/events/1805770966331324/) 

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