コーパル
分かり合えない人々との対話を通して、街に住む多様な人々の生活を描いてきた演劇作家・柳生二千翔(青年団)による新作を映像配信。江戸時代に起きた隅田川での落橋事故を扱った落語「永代橋」を元に、河竹黙阿弥「八幡祭小望月賑」など隅田川を舞台とする古典作品をコラージュして、新たな「隅田川物」を発表します。
柳生二千翔メッセージ
『永代橋落橋事故』とは、1807年、江戸の隅田川にかかる永代橋が崩落した事故です。その死者は1500人以上と推定され、日本で起きた最悪の落橋事故の一つとも呼ばれています。当時の悲惨な様子を、文人・蜀山人は「永代の かけたる橋は落ちにけり きょうは祭礼 あすは葬礼」と詠みました。
まさに『この世の地獄』ともいうべき状況だったはずですが、江戸の人々はこの事件をモチーフとして、落語や歌舞伎などの娯楽作品に昇華していきました。私はカタストロフの中でも力強く生き、悲劇すら笑いの素材にしてしまう、江戸の力強い暮らしの文化に強い興味を持っています。
本企画では落語『永代橋』、歌舞伎『八幡祭小望月賑』などの古典作品をコラージュし、古典に現代的な視点を取り入れた、新たな「隅田川物」として表現します。
また今回、発表媒体をYoutubeで無料オンライン配信といたします。『映像配信で行える演劇体験とはなにか』を試行した作品です。古典ファンだけではない現代劇のファン方々など、広くお楽しみいただけると幸いです。
【日時】2021年12月19日(日)19:00~2021年12月26日(日)23:59
【配信URL】下記WEBサイト上のYoutubeより視聴いただけます。
【WEB】https://nichikayagyu.tumblr.com/copal
作・テキスト:柳生二千翔
原案:落語『永代橋』、河竹黙阿弥『八幡祭小望月賑』ほか
出演:原田つむぎ、福田毅、細谷貴宏
映像:内田圭
録音/音楽:北島とわ(Portowal birch)
衣装:原田つむぎ
助力:山内晶
宣伝美術:宮村ヤスヲ
撮影協力:(公財)東京都公園協会
【問合せ】柳生二千翔 yagyu.works@gmail.com