この秋も「ファスナーの船」が隅田川をひらきます。
2021.10.30 Sat.-11.7 Sun 12:00‒14:00
航行区間|隅田川(吾妻橋⇔桜橋)
Location: Sumida River (between Azumabashi and Sakurabashi)
2018年より「隅田川 森羅万象 墨に夢」(すみゆめ)に参加している「ファスナーの船」が、今年も秋に隅田川に登場します。「ファスナーの船」は、アーティストの鈴木康広が飛行機の窓から東京湾を見下ろしたときに、航走する船と航跡がファスナーで海(地球)を開いているように見えたことから着想したものです。すみゆめでは、古くから都市の境界線としての役割を担ってきた隅田川で、吾妻橋から桜橋の間を「ファスナーの船」が行き来し、水面を開くとともに対岸をつないでいきます。
この数年、隅田川に目を向けながら、私たちは川が孕んできた物語の数々を想い、はるか遠くから流れ集い、また別の場所へと移りゆく水の「今」を見つめてきました。ゆらめく波紋や波しぶき、きらめきながら風景を映す水はとどまることなく循環していきます。そこで身近に潜む水の表情を映像に捉え、パズルのピースに納めることで、いつかつながるかもしれない「水のパズル」を皆さんとつくることにしました。
“Between Water”――引き波がファスナーとなり、パズルのピースに多彩な水の姿を臨みます。
Video photography and edited by: Akio Watanabe, Music by: Shuta Hasunuma
隅田川の水面に目を向けて、しばらく眺めていると光や流れにあおられてその表情が刻々と変わっていきます。
あなたが映像にとらえたうつろう水の瞬間をお寄せください。
一つひとつが異なる姿の水のパズルがあらわれます。
Design by: Yosuke Nakanishi(STUDIO PT.), Programming by: Yosuke Hayashi(HAUS), Music by: Shuta Hasunuma
あなたが出会った「ファスナーの船」の写真をお寄せください。
北斎がさまざまな隅田川の情景をとらえて描いたように、いくつもの視点から川辺の風景をひらくフォトギャラリーです。
鈴木康広
Yasuhiro Suzuki
photo: Masako Nakagawa
日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える作品によって、ものの見方や世界のとらえ方を問いかける活動を続けている。代表作に《まばたきの葉》《ファスナーの船》《空気の人》など。「第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ2016」に日本代表として出展。2020年、《渋谷の方位磁針|ハチの宇宙》が宮下公園に恒久設置される。現在、十和田市現代美術館にて屋外彫刻作品《はじまりの果実》を出展中。武蔵野美術大学教授、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。
「隅田川を開く」【2018年取材レポート】
https://sumiyume.jp/report/1834/
協力:一般社団法人日本チャーターヨット協会
Cooperated by: Japan Yatch Chartering Association